零電完全理解(13) マルチバイブレーター

(※ニコニコ動画「零からの電子工作」シリーズは私の作ではなく、剣菱P氏という別の方です。私は動画を見て学ぶ側です。)



本を読んでもイマイチ分からなったマルチバイブレーターですが、
この解説で理解できた気がします。
理解のキーワードは、「個体差」です。

零からの電子工作 第13回:マルチバイブレーター
http://www.nicovideo.jp/watch/sm13109978





1)復習


コレクター許容損失について

13_2.jpg
5V、10mAの時、許容損失は、とりあえずW=IRでかけてしまう。
抵抗分の損失も含んでしまうが、よい。

簡単な喩え話)
トランジスタと抵抗が一緒にメシを食いに行ったとする。
2人で1万円分食う予定。
トランジスタが飽和状態の時、腹いっぱいなんであまり食わない。
1000円分をトランジスタが食べ、9000円分を抵抗が食べる。
飽和状態の時、余裕をみて2000円をトランジスタに渡しておけば、お会計はできる。

飽和していない時。
トランジスタは2000円分たべるとすると、抵抗は8000円分。
最悪のケースを考える。
お会計の時に抵抗が「これで会計たのむわ」と封筒を渡し去った時、
いざ封筒を開けたら「ごちそうさま」と書いた紙だった場合。
そんな時でも大丈夫なように、トランジスタには10000円分を渡しておく。

ということで、
トランジスタの損失は、抵抗分も含めて計算してしまってよい。



2)マルチバイブレーターの回路図

13_3.jpg
大小の抵抗と、
電界コンデンサ、
トランジスタ
で構成される左右対称の回路。

色がついているところの電圧を右にグラフ化。



3)マルチバイブレーターのステップ


13_5.jpg
まず、スイッチを入れると、4方向に電流が流れようとする。
最初の瞬間、抵抗右小のラインは、右トランジスタが閉じているため、
コンデンサが充電されるまで左トランジスタのベースに流れる。
抵抗右大も、左トランジスタのベースに流れる。
左側でも同じことが起きてる。

赤と青のポイント。
充電されるまで電流が流れるが、
抵抗が小さいため、充電のスピードは速い。
ちなみにトランジスタは、0.7Vを超え始めるとオンになる。

左右のトランジスタには個体差があるため、
厳密に同時にオンになるということはない。
どちらかが必ず先にオンになる。(←重要!)


今回は右側のトランジスタが先にオンになったと仮定する。
電源を入れると同時に、右側のベースの電圧があがっていく。(緑)
右のベースがオンになり、コレクタからエミッタに電流が流れる。
コレクタの電圧はゼロになる。(赤)

13_6.jpg
コンデンサの右側の電圧も0になるが、その瞬間、
電位差は残っているため、コンデンサの左側は‐5Vになる。
そのため、左側のコンデンサのコレクタも‐5V。(オレンジ)
オレンジはあと少しで0.7Vになりそうだったのに、
コンデンサのおかげで完全にオフになってしまった。
この時点で、明白に左がオフ、右がオン。

13_9.jpg
右のコンデンサは放電により電圧が徐々に上がっていく。
ただし、こんどは大きい抵抗を通るので、放電のスピードはゆっくり。
その間、左のコンデンサも電源電圧まで充電されていく。(青)
充電が終わったら、電圧はそのまま。
右コンデンサのベースは、0.7V程度でとどまる。(緑)
その時、右コンデンサのコレクタはほぼ0V(赤)


13_10.jpg
いずれ、左コンデンサのベースがオンになる(オレンジ)
その瞬間、左コンデンサは0Vになる。(青)

それを交互に繰り返す結果、
赤と青の部分では0Vと5Vをシーソーのように繰り返す。



4)切り替えのスピード

切り替えのスピードは、コンデンサの充電と放電のスピードによる。
よって、動作のタイミングは、コンデンサの大きさと抵抗の大きさで決まる。

13_11.jpg
蛇口の抵抗は小さいほど、大量に電気が入り、
風呂栓の抵抗が大きいほど、電気の抜けはゆっくりになる。
また、コンデンサの浴槽(C)が大きくても、貯まるのに時間はかかる。



5)各抵抗の大きさ

13_13.jpg
大の抵抗を50kΩ
コンデンサを10μF、
トランジスタは1815とする。



6)実験

13_15.jpg
スイッチを入れると、交互にLEDが光る。

50kΩの抵抗を100kΩにすると、放電の時間が長くなるので、LEDの点滅はゆっくりになる。

一方を50kΩ、もう一方を100kΩにすると、左右の点灯の長さに差が出る。
コンデンサを10μFから100μFにすると、さらに点滅スピードは遅くなる。



7)入力インピーダンス

13_16.jpg
図のようにLEDをつけると、
抵抗小と右LED抵抗の分圧の効果で、
LEDの電圧は5Vにはならない。
かといって、抵抗小の部分を変更すると面倒。

13_18.jpg
そこで「入力インピーダンスの大きいもの」をつかう。

13_19.jpg
以前、74HC04で出てきた話。

13_20.jpg
74HC04ほど入力インピーダンスが高くはないが、トランジスタでもよい。


13_21.jpg
実験。交互にLEDが点滅する。


13_22.jpg
さらに、コンデンサを追加すると、
電力の供給がなくなっても、コンデンサからの供給が得られる。

実際やってみると、LEDが完全には消えなくなる。
ただし、青は完全に消える。(高い電圧が必要なため)
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二名川(ニナガワ)

Author:二名川(ニナガワ)
ホビーロボットをレトロゲームが発展したものと捉えて楽しく遊び倒します。
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RX-7.5 ゼロタンク
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以下続く

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