SketchupからCut2Dそして切削まで


Kit mill BT を去年の3月に買って以来まともに稼働できていませんでしたが、少し身辺が落ち着いてきたので切削活動をはじめました。
複雑な造形もできるFusion360が魅力的ですが、CNC自体の初心者である自分には、設定がいまいち分かりませんでした><
とにかく動かすことが先決だったので、Cut2Dを購入して基本通りに切削ができる環境を構築することにしました。

全てを忘れてしまった未来の自分のために使い方をメモを残しておきます。
普段はCADとしてSketchUpを使っている自分が、なるべく楽に切削の現物を手にできるところまでのまとめになっています。



全体の流れは、
SketchUpで製図→SketchUpでDXFを出力→Cut2DでDXFを読み込み切削パスを計算→USBCNCです。


【数年前の自分に教えたい切削導入のもやもや解消】

・作図、パス計算、切削機制御は別のソフト。
・図をちゃんと描けばCut2Dが全部自動判断して切削パス(切削するときの刃のルート)を作ってくれる。
 穴も開けてくれる。
・アルミ板は両面テープで台に固定するのが普通。
 台→(両面テープ1)→捨て板→(両面テープ2)→(アルミ板付属の養生フィルム)→アルミ板
・部品が大きければアルミ板付属の養生フィルムをそのまま部品の固定用として使える。
 両面テープでの固定に比べてものすごく剥がしやすいので最高。
・エンドミルの刃先の原点をどうやって調整するか?
 →エンドミルの先端が板材にもうすぐ付くぐらいまでマニュアル操作にてドリルを下げ、
  その位置をパソコン上でZ軸を0に指定する。
  そのあと、刃元の固定を緩めてストンとエンドミルを落とすと、
  重力の力でエンドミルと板の間隔がゼロになる。
  そこで刃元を固定すると、パソコン上でも実際上でも、Z座標0の点が定まる。



【SketchUpでの作業】

①まず、Sketchupで描いた立体を、展開図にします。

1_20180603005854e38.png
・まげのあるくの字や箱形状のパーツは、内側の面を展開して平面展開図を作ります。
 その際まげしろを足します。
・まげしろは、90度の場合、板厚の半分を折り線の左右に足しておけば大丈夫です。
 たとえば、t1.2mmのアルミ板であれば、折り線を中心に両側に0.3mmずつ足せばOK。
 合計で0.6mm伸びることになり、t1.2mmの半分となります。
・互い違いに曲げる箇所がある場合には、内側の展開図に直接外側向けの展開図を生やします。(何言ってるかわかりませんね。)
・最後に、板のサイズ(BT200なら150x200)を描いて、そこにパーツを並べます。
 板のサイズを描く方向ですが、図のように原点から緑の線の方に長い矩形で描いておくとCut2Dで読む込む際にも方向が合致します。
 図の左下がCNCでも原点になります。


②DXFファイルを出力します。

2_20180603005855da8.png
・DXF書き出し用のプラグイン(フリー)を導入しておきます。説明は割愛します。

3.png
・書き出すものを指定して、プラグインを実行します。
 選択しなければ全部書き出すかと聞かれます。

4.png
・書き出すサイズを指定します。普通はMilimetersですよね。

5.png
・線の種類はlinesを選択するとうまくいきます。

6.png
・出力するdxfファイルの名前を決めて保存します。

7.png
・何本の線がエクスポートされか表示されます。
 出力がうまくいっているか確認できます。



【Cut2Dでの作業】

③作成したdxfを開きます。

8.png
・下の辺がKitmillのドリルがある方向で、左下が原点になります。
 うまく開けてます。


④設定を行います。

9.png
・ジョブサイズには、DXFファイルの最大サイズがそのまま入っています。

10.png
・板の厚みだけ変更します。また、単位をmmにするのも忘れずに。
 ここではt1.2mm厚を設定しています。


⑤余分な線を消します。

11.png
・外枠の線は板サイズの設定用に描いたものなので切削不要です。
 選択して右クリックメニューなどから削除します。


⑥切削パスのために線を閉じます

12.png
・切削するものを全選択します。

13.png
・「ベクトルの結合」を選び、実行します。許容誤差は0.01で良いと思います。

14.png
・全てのパーツを切り抜く場合、全ベクトルがクローズ状態になります。


⑦工具経路を設定します。

15.png
・画面の一番右端の上の方にある「工具経路」のタブを開きます。
 「工具経路」は縦書きのタブになっていることもあります。とにかく画面の右端です。

16.png
・まず素材設定をします。厚みは1.2mmです。
 その他はたしかデフォルトですがそのままで大丈夫です。

17.png
・「素材上の早送り距離」を指定します。
 クリアランスは、加工位置に移動する際の高さ。
 プランジは材料を掘る際にどの高さまで接近するか(=どこから切削用の移動スピードにするか)
 を決める数値です。
 数値が小さい方が作業時間が早くなりますが、数値に余裕をみることで過負荷による作業停止やエンドミルの破損などのリスクを減らせます。


⑧2D輪郭工具経路を設定します。

22.png
・図のようなアイコンを押して設定画面に行きます。

21.png
・切削深さ。パーツが十分に大きく、またバリ取りなどが面倒な場合は板厚+0.01ぐらい掘り込んでもよさそうです。
 薄くバリを残せばパーツの固定にもなります。その場合は、-0.02ぐらいでしょうか。


⑨工具の設定をします。

23.png
・2CEM-P-2Dという1.5mm径の超硬スクエアエンドミルを使用してみました。
・「パス深さ」は1回の切削時にZ軸を下げる量です。
 これが大きすぎると、作業中に過負荷で止まります。
・とりあえず図の設定数値で切削はできました。


⑩ベクトルの加工

29.png
・図面の線に対してエンドミルが通過する位置です。
 ロボット部品の切り抜き加工であれば、外側/右を選んでおけば大丈夫です。
・罫書き線を加えたい場合には、中心がよいですね。
・座繰りの穴など、板厚の途中までの深さの穴を掘る場合には、
 穴のラインだけを選択して「内側/左」を指定するとうまくいきます。
・ダウンカット、アップカットの説明は以下が詳しいです。特性が違います。
 一般にはダウンカットとのこと。
 http://www.nttd-es.co.jp/products/e-learning/e-trainer/trial/nc/nc_upcut.htm


⑪タブの設定

30.png
・切削時い完全に切り離さずに一部のみ周囲と一部つなげておく設定です。
 細かい部品はこれを設定すると吹っ飛びません。


(12)ランプの設定

24.png
・エンドミルはドリルとは違い垂直に切り込むのが苦手ということで、
 ここで垂直ではなく斜めに切り込む設定を入れることで、切削がスムーズにな場合があるそうです。


(13)パスの計算

25.png
・「計算」ボタンを押してパスを計算します。
 図面上の切削対象の線が全て選択されているか要注意です。
プレビュー画面に入ったら閉じるを押します。
いろいろプレビューできます。



【Kitmillでの作業】

(14) 台にアルミ板などの素材を設置します。
・台→(両面テープ1)→捨て板→(両面テープ2)→(アルミ板付属の養生フィルム)→アルミ板
 という順番で板を大に固定します。
 この時しっかり粘着しておかないと切削時に板が震えます。
 板が震えると振動で大きな音が出て切削面が乱れますし、板が浮くと切削に負荷がかかりKitmillが停止したりします。
・アルミ板を購入した時についてくるブルーやホワイトの養生フィルムはつけたまま使えます。
 養生フィルムは剥がれやすさと粘着力のバランスがよいので便利です。
・捨て板はMDF板をアルミ板と同じサイズに切ったものがリーズナブルです。
 MDFは両面テープのつき具合、剥がれやすさもちょうどよいです。
・切削状態が良ければ、捨て板は次の切削の捨て板としてリサイクル使用できます。

(15) Kitmill本体の電源を入れます。
 USBCNCを起動したPCと接続し、Kitmillのenableランプの点灯を確認します。



【USBCNCでの作業】

(16) 動作確認をします。
・Kitmillに接続した状態のUSBCNCからカーソルキーなどを押し、
  Kitmillが動作することを確認します。

(17) ワーク座標の原点を設定します。

・自分がKitmillと向き合った時の板の左下に、マニュアル操作でエンドミルを移動させます。
・刃物がもうすぐ到達する位置までエンドミルを下げます。
・エンドミルの固定を緩めてストンと素材面に落とします。そこでエンドミルを固定します。
・ワーク座標の原点設定ボタンを押します。画面右側の照準のようなボタン3つです。
・その下にある白黒の照準ボタンは、原点復帰ボタンです。
 ワーク座標の原点から離れたところにある安全な「原点」に戻ります。
 この位置は原点センサーで取得される位置になります。

18 ncファイルを読み込みます。

・「AUTO」→「LOAD」ボタンを押して、13で作ったファイルをUSBCNCで読み込みます。
・緑色の「START」ボタンで切削を開始します。


【自分向けトラブルシューティングとコツ】
・切削が途中で止まってしまった場合には、板は台に固定したままにします。
 Cut2Dに戻り、工程の後半や切り離されていないパーツの部分だけを選択してパスを再制作、
 切削の続きを実行します。
・切削が終わったアルミ板に残りがある場合には、捨て板からはずさずそのまま保管します。
 最後の切削図面を利用すれば、アルミ板の残った場所で細かいパーツを切削できて便利です。
・過負荷で停止している場合には設定を見直します。
 切削ポイントに切削油(クレ556とかでも可)を足すことで、負荷が軽減することもあります。
・途中までしか削れていない場合、エンドミルの固定が甘くてエンドミルが短くなってしまったか、
 Z軸の限界に達していてエンドミルがそれ以上進まなかった可能性。
・Yunitチームの記事がとても参考になります。
・ポケット加工は切削深さの浅い順に切削したいラインを選択して経路を設定、まとめてncファイルに書き出せばOK。



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時代は切削。
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二名川(ニナガワ)

Author:二名川(ニナガワ)
ホビーロボットをレトロゲームが発展したものと捉えて楽しく遊び倒します。
子供が夢を見ている時間帯に稼働します。

宣伝:電子出版しました。
「コンソロイド ガイドブック」
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■作成中の機体
汎用ヒト型決戦遊具 ~RX計画~
RX-7.5 ゼロタンク
RRf-0.6 ゼニィ
RXM-7.9 ゼムネス
RX-7.5R 量産型ゼロタンク
RX-7.5Fp ファミタンク仮設1号
RX-7.7 ゼロキャノン
RX-7.8 ゼログレイ
SMS-0.1 ゼロライナー
以下続く

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