遠山茂樹作品集インタビュー後編


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遅くなりましたが『遠山茂樹作品集インタビュー後編』の感想文です。ちょっと長いです。
(前編の感想はこちら 。)




人生で影響を受けてしまったもの = 大好きな物
とは限りません。その等式が成り立つのが、オタクです。

大好きな物 = それについて超詳しい
とも限りません。それがイコールになっているのが、オタクです。

人生で影響を受けてしまったもの = それについて超詳しい
これが成り立つと、かなり本腰の入ったオタクになるでしょう。
実際には、そうなっていない人の方が圧倒的だと思います。


自分もそうなっていない一人で、外見的にも嗜好的にも性格的にも、ものすごくオタクなのに、どのジャンルに関しても全然くわしくないから本物のオタクではない、
というねじれ構造がしばらくありました(笑)

これはいかんということで、影響を受けてしまったものを特定し、それに関する知識を増やしてい行くことで、そのバランスをとり、自分の人生の歪みをとっていこうという活動がはじまったのでした。
ガンダム遍路、ファミコン遍路、ロボット遍路と、守備範囲であるべきジャンルに関して、過去を振り返るように取りこぼした知識を拾い続けていくのが最近の娯楽となっているのはブログの通りです。




そんな中で、この遠山茂樹作品集インタビューという本は、自分が人生で影響を受けた物の宝物庫であり、自分というものを知る上でもとても大事な資料だったのでした。
自分以外にも、多くのファミコン世代にとって、この本は人生の宝物庫であろうと思うのです。




さて、家庭用ゲーム機がブームとなりそして成熟していった80年後半から90年代前半、
電子遊具の最新テクノロジーを世に紹介、提供するのはまだまだゲームセンターの役割で、
そこには小さな万博のようなニュースと興奮があったのでした。
ファイナルラップ、ウィニングラン、スターブレード、そしてプロップサイクル。
そうとは気づかず「ナムコらしい!」と感じていたゲームの数々は、ゼビウスのデザイナーでもある遠山さんの携わった作品だったのでした。
それらの制作秘話を余すことなく網羅しているのが、このインタビュー後編なのです^^
以下、思い出とか。




ファイナルラップ。
90年代前半といえば、とにかく日本中がF1ブームでした。
キャラ立ちの激しいおじさんドライバーの群像と、これまたキャラ立ちの激しい単色配色のF1カー。
見所の分かりやすいレース内容は、日曜深夜のお楽しみでした。
レースを見ている時間は、なぜか旅行番組よりも海外旅行に行ったような気持ちになれる幸せなひとときでもありました。

土曜の深夜にはF1予選の放送もありましたが、その日の気分を高めてくれたのが、このファイナルラップです。
ゲームセンターの入り口を入ると聞こえてくる、ファイナルラップのプレイ音。
ガッタンガッタンと前後する筐体、ギアをガツンガツンと上下させる音、複数のエンジンが奏でる和音。

知らない人と一つのゲームで遊ぶという文化が根付いたのは、ほとんどこれが初めてだったのではないでしょうか。
ロケテスト時にはみんな1人プレイで遊んでいて酷評→複数プレイを促したら絶賛、という裏話も。
現在のゲームセンターは通信対戦ものが大半ですが、その原点、ターニングポイントがこのゲームなのでしょう。

他のゲームとは一線を画す不思議な存在感のあったF1カーですが、どうやって表現を実現したのか、そんな話も書いてありました♪




ウィニングラン。
ポリゴンやワイヤーフレームに無限の未来感を抱いていた自分にとって、このゲームは待ちに待った登場でした。
レースゲームとして十分な表示のなめらかさ、未来都市のようでもあり、炎天下のF1コースのようでもあるクリーンな発色、
重低音のサウンドと、キレキレのBGM。
すべてがウットリするほどの完璧さでした。プレイ中の短い時間は、確実に別次元の世界に入り込んでいました。
さらに驚かされるのが、容量カツカツだった・・・という裏話。
それは、ムダをそぎ落としたことによる機能美だったのかもしれません。

ある日、大好きなウィニングランのメンテ作業で筐体を開けるところを目撃したのですが、衝撃とともに目が釘付けになりました。

「木だ・・・」

そりゃそうですよね。大きい筐体なんですから、家具のような木製で当たり前なのです。素材のことなど想像もしたことがありませんでしたし、プラスチックと金属で構成されているっぽいデザインの筐体の裏側がベニヤ板になっているその衝撃といったらありませんでした。
夢から覚めたというか少し大人になった瞬間でした。




スターブレード。
このゲームも、待ってましたこの王道感!という名作でした。
抽象化したスターウォーズ。でも大好物。そして、王道ゲームだからこそ、不思議な投影システムを純粋に堪能できたのでした。
当時の印象は、「んー、はじっこの方が歪んで変」とか「これ操縦したいのに撃つだけか〜」みたいなところもありましたが、
エンディング見たさに連射装置もない標準筐体に100円玉を連投して無理矢理クリアしました。

クリアすると味方の僚機がはじめて視界に入ってきます。
「なるほどそうだよな戦争なんだから単機じゃないよな僚機もいるよなスターウォーズもそうだったし!」とか「あ、ギャラクシャンのマイシップだ!本当はこんなカタチだったっていう解釈もアリなのか結構かっこいい!(本当は違うっぽい)」とか、そんな感慨にふけったのもいい思い出です。




ファントマーズ。
実物のジオラマ風景に対して、手元のスコープを覗いたときだけターゲットのゴーストが見え、それを撃っていくというシューティングアトラクションです。
ワンダーエッグに行ったのは大人ぽくなってからなので、あんまりはしゃいで遊んだ記憶はありませんが、いまでいうARなので時代先取り感はすごいですよね。




プロップサイクル。
メタルホークと並ぶ自分史上大好きゲームの一つです♪
漕いで空を飛んでいる感じがすごく良く表現できていて、本当に楽しめました。
社会人になってお金に余裕ができた頃には置いている場所が見つからなくなり、しばらく遊べませんでしたが、
10年前ぐらいには赤坂のゲームセンター(もちろんもう潰れた)に1台あって、仕事の帰りにプロップ目当てで遊びに行っていました。
いまだとどこで遊べるのでしょう・・・あれだけ完成されたゲームなのだから、続編があってもいいのにって思います。
というか、そのうちまた出るんじゃないかと期待しています。




AIBO。
遠山さんはご自身が関わられたAIBO開発に関して、かなりぶっちゃけた話をされています(笑)
内容はお教えできませんが、ロボット開発やホビーロボットの課題に関する示唆に富んでいて勉強になりました。
私自身が消費者として感じていたこともズバリと書いてあり、そして遠山さんも実はいろいろやり残しているのだろうとも感じました。




個人的な考えとして、「10年前、20年前、30年前に失敗したものは、今の技術でもう一度やる価値が絶対ある。」というのがあります。
ゲーム史に限らず、「コンセプトは正しいが技術的に早すぎた製品」というのは多く見受けられます。
大企業だと「それ○年前にやって失敗したよ」と企画がお蔵入りになることも多いのではないでしょうか。
その中にはがんばれば個人レベルで出来てしまうものも多いので、私たちのような素人の役割なのかもしれません。
それはさておき、遠山さんにはこれからもどんどん活躍して欲しいなと期待してしまいます^^
80年代にやろうとしてたロボットの続き、また作って欲しいです!!!
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ジャンル : 学問・文化・芸術

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プロフィール

二名川(ニナガワ)

Author:二名川(ニナガワ)
ホビーロボットをレトロゲームが発展したものと捉えて楽しく遊び倒します。
子供が夢を見ている時間帯に稼働します。

宣伝:電子出版しました。
「コンソロイド ガイドブック」
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■作成中の機体
汎用ヒト型決戦遊具 ~RX計画~
RX-7.5 ゼロタンク
RRf-0.6 ゼニィ
RXM-7.9 ゼムネス
RX-7.5R 量産型ゼロタンク
RX-7.5Fp ファミタンク仮設1号
RX-7.7 ゼロキャノン
RX-7.8 ゼログレイ
SMS-0.1 ゼロライナー
以下続く

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