零電完全理解(07) トランジスタ

(※ニコニコ動画「零からの電子工作」シリーズは私の作ではなく、剣菱P氏という別の方です。私は動画を見て学ぶ側です。)



いよいよトランジスタ。
以前、電動ガンの電源スイッチに使おうとして失敗し、リレースイッチに逃げました。
今なら出来るようになっている気がします・・・



零からの電子工作 第7回:トランジスタ
http://www.nicovideo.jp/watch/sm12736646



1)AND回路にLEDを3つけ、それぞれに10mA流したいとする。

7_1.jpg


とすると、分岐の前では30mA必要。
ところで前回のAND回路「74HC08」は、最大で25mA(=余裕をみて12mAで使う。)
電流がAND回路の定格を超えることになってしまいNG。

こんなとき、どうするか?

答えは、「トランジスタ」を使う。

7_2.jpg
ちなみに型番は、「2SC1815Y」。このYも大事。4)で解説。



2)トランジスタとは何か?

電流増幅器と言われたりするもの。
(「増幅」という言葉は分かりにくさの原因かもしれない。)



3)NPN型


7_3.jpg
エミッタ(E)・コレクタ(C)・ベース(B)の3本からなる。
(よくエクボと言われるが、必ずしもこの順番ではないので注意。)



7_4.jpg
イメージ図。
コレクタ(C)からエミッタ(E)へと本流があるが、
水門があり流れない。
この水門が、支流のベース(B)の水圧で開くという仕組み。

7_5.jpg
支流からチョロチョロ流れて開く水門の隙間に対し、
連動して動く本流の水門の隙間は非常に大きい。

支流にちょっと流すと、本流にドバッと流れるので、増幅回路と呼ばれる。
ちなみに電流そのものを増やすわけではないので、そもそものネーミングが間違っている。
ネーミングがややこしさを助長している。

支流と本流の流れる電流の比率を「直流電流増幅率(hFE)」と言う。



4)トランジスタが小さい電流で大きい電流を制御できる
  という特徴を使って、1)を解決する。


7_1.jpg
ロジック回路で、LEDの電源を直接制御するという回路ではなく、

7_6.jpg
ロジック回路の微量な電流で、LEDの電源であるトランジスタのゲートを開閉するという回路にする。

hFEを100とすると、

100倍して本流(C-E)に30mAを流すには、
支流(B-E)には0.3mA流せばよいとなる。


5)データシート

7_7.jpg
エミッタ・コレクタ・ベースの位置を確認。


7_8.jpg
<最大定格>
コレクタ・エミッタ間電圧: 50Vで余裕。
エミッタ・ベース間電圧:5Vでギリギリのようだが、大丈夫。
コレクタ電流:150mA。これも余裕を見て半分で使う。
ベース電流:ベースからエミッタに流せるのが50mA。
コレクタ損失:コレクタとエミッタに流れている電圧×電流の最大値=400mWを超えない。
        許容コレクタ損失は、温度によって変化する。温度が高いほど許容度が下がる。

7_9.jpg
(許容コレクタ損失図)



7_10.jpg
<電気的特性>
直流電流増幅率(hFE):
注釈を見ると、さきほどの記号Yの意味が分かる。
Y:120~240とあるが個体差があるので、基本的に小さい方の数字120を期待する。
コレクタ・エミッタ間飽和電圧:ベースに十分な電圧がかかった時の数値だが、基本無視。


6)実際の回路をデータシートに照らし合わせて検証する。


7_11.jpg
コレクタ電流:
最大 150mA(目安75mA)に対し、30mAで問題なし。

コレクタ損失:
最大 400mAに対し、5V×30mAで150mW。ということで問題なし。

7_12.jpg
ベース電流:
最大値が50mAに対し、hFEが120なので30mA÷120=0.25mA。問題なし。
この0.25mAはAND回路に対しても問題ない電流。

コレクタ・エミッタ間電圧:
最大50Vに対し、5Vしかかからないので問題なし。

7_13.jpg
エミッタ・ベース間電圧:
最大5V。
B-E間では約0.7V電圧降下される。
残りの4.3Vは外部の抵抗にかかる。

7_15.jpg
0.25mA(hFEの小さい方で見積もったので、余裕をみて倍の0.5mA)を流すとする。
AND回路とベースの間につける抵抗値は、
R=V/Iで、4.3/0.0005=8,600Ω(8.6kΩ)となる。

コレクタ・エミッタ間飽和電圧:
C-E間では飽和状態で最大0.25V、標準で0.1Vの電圧降下が起こる(コレクタ・エミッタ間飽和電圧)。
飽和状態での損失は、0.1V×30mAで3mA。問題なし。


7)実験

ベースの電源を断線すると、LEDは消える。



8)計測


7_15.jpg

エミッタ・コレクタ間電圧:98mVで、約0.1V。(想定通り。)
エミッタ・ベース間電圧:0.7V。(想定通り。)
LEDと抵抗の間の電圧:4.9V(5V-降下電圧0.1V)

7_16.jpg



9)ベースの抵抗を大きくしてみる。(8.6kΩ→100kΩ)

7_17.jpg
7_18.jpg

LEDと抵抗間の電圧が、5Vではなく、3V程度になってしまう。
理由は、ベースの電流量が下がり、エミッタに流れる電圧も下がるから。
コレクタ・エミッタ間に5V流れるところが、3Vになると、
2Vはトランジスタへの負荷となる。


7_19.jpg
もともと、5Vで10mA流すように抵抗をつけていたので、
1個あたりの抵抗は、R=5V/0.01A=500Ω(330Ω?)
抵抗1個に1V程度電圧がかかっていると想定すると(?)
I=V/R=1/330=3mA
これが3個で9mAが流れている。

トランジスタのコレクタとエミッタの間に2Vの負荷がかかっていたので、
P=2V×0.009A=0.018W=18mWとなる。
飽和の時の3mAと比べて、だいぶ負荷が生じていることが分かる。

7_20.jpg
飽和の時はゲートが開いているので勝手に電流が流れるだけだったが、
ゲートが閉じていると、ゲートに電気が引っ掛かり、負荷がかかる(発熱する)イメージ。
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零電完全理解(06) ロジックIC

(※ニコニコ動画「零からの電子工作」シリーズは私の作ではなく、剣菱P氏という別の方です。私は動画を見て学ぶ側です。)


「解せぬ」を見るためにコメントはオンで見ることをお勧めします。
何のことかは動画を見てのお楽しみ^^
論理回路はカルネージハートエクサでちょっと勉強したので原則の理解だけならカンタンカンタン。
ビット演算入門(まとめ)
電子工作の回路図の覚え方も自分なりに考えて補足みました。



零からの電子工作 第6回:ロジックIC
http://www.nicovideo.jp/watch/sm12714306


▼ 論理回路

1)論理回路の種類

6_1.jpg

AND (論理積)
OR (論理和)
NOT (論理否定)



2)デジタルの世界とは?

0と1しか存在しない世界。
電子回路的には、たとえば

0を0V
1を5V


という電圧の有無に置き換えてあらわす。



3)AND回路

6_2.jpg

Aに0(0V)、Bに0(0V)を入力すると、Yに0(0V)を出力する。
Aに0(0V)、Bに1(5V)を入力すると、Yに0(0V)を出力する。
Aに1(5V)、Bに0(0V)を入力すると、Yに0(0V)を出力する。
Aに0(5V)、Bに1(5V)を入力すると、Yに1(5V)を出力する。

A AND Bの両方とも1の時、答えが1になるので、AND回路という。
また、A × B = Yの関係であることから、「論理積」という。

ちなみに、このような入出力の結果の表を「真理値表」と言う。



4)OR回路

6_3.jpg

Aに0(0V)、Bに0(0V)を入力すると、Yに0(0V)を出力する。
Aに0(0V)、Bに1(5V)を入力すると、Yに1(5V)を出力する。
Aに1(5V)、Bに0(0V)を入力すると、Yに1(5V)を出力する。
Aに1(5V)、Bに1(5V)を入力すると、Yに1(5V)を出力する。

A OR Bのどちらかが1の時、答えが1になるので、OR回路という。
また、A + B = Yの関係であることから、「論理和」という。
デジタルの世界では1までしかないので、1+1も1でいい。



5)NOT回路

6_5.jpg


Aに0(0V)、Yに1(5V)を出力する。
Aに1(5V)、Yに0(0V)を出力する。

否定の答えを出すので「論理否定」という。



6)回路図記号のおぼえ方
6_4.jpg
アルファベットのカタチから覚えると忘れないかも?
各記号、アルファベットの末尾と覚える。
ANDはNの縦線とDを合わせたカタチ。ORはOとRを合わせたカタチ。NOTはTを横にしたカタチ。



7)実験してみる。

6_6.jpg

AND回路の出力にLEDをつけて、
入力を0Vと5Vで切り替えるスイッチを2つ付ける。

今回の回路から、電源回路までは描かない。
5Vのプラス電源、マイナスのGNDのカタチを覚える。



8)AND回路のIC

6_7.jpg
「74HC08AP」を使う。
この中で一番大事な数字は「08」で、AND回路を示す。



9)AND回路を組む

6_11b.jpg

AとBの両方をオンにすると、LEDがつくことが分かる。
(ICの接続方法は後述)



10)OR回路のIC

6_10.jpg

「74HC32AP」を使う。
この「32」という数字が、OR回路であることを示している。



11)OR回路を組む

6_11.jpg

結果は真理値表の通り。



12)NOT回路のIC

「74HC04AP」を使う。「04」がNOT回路を示す。



13)NOT回路を組む

6_12.jpg

結果は0なら1(5V)、1なら0(0V)。

ちなみに、ICは1個30円ぐらい。



14)ICの具体的な使い方(AND回路)

6_14.jpg

ICにへこみがあるので、参考にする。
へこみを上にした時、左上から反時計回りに番号がふられている。

14番が電源5V
7番がGND

14番にパスコン(積層セラミックコンデンサ0.1μFを挟む)

6_15.jpg

このパッケージにはAND回路が4つ入っている。
さきの場合には、1と2を入力、3を出力(LED側)につないだ。



15)ICの具体的な使い方(OR回路)

6_16.jpg

AND回路に同様。



16)ICの具体的な使い方(NOT回路)

6_18.jpg

NOT回路は入力が一つしかないので、回路が6個も入っている。



17)74HC08のデータシート


6_18b2.jpg
ピン接続図が、回路を示す。



6_18c.jpg
真理値表。Lがロー(0V)で、Hがハイ(5V)。



6_18d.jpg
毎度おなじみの絶対最大定格
電源電圧は-0.5〜7V

さきの実験ではLEDを点灯させたが、
1つのピンで出せる電流は最大25mA。
例によって半分の12mAぐらいを目安に使う。

25mAの出力が4本あるが、
IC全体の出力合計では50mAという制限がつく。
(つまり、10mAの出力なら4つ使える。)



6_18e3.jpg
動作範囲。
電源電圧は2〜6V。今回は5Vで使用。
入力は0〜付けた電源の電圧(今回は5V)まで。



6_22.jpg
電気的特性。
ハイとローが何ボルトぐらい出るかについての一覧。



6_18e.jpg
AC特性。
入力のLとHを切り替えた時、
同時に出力も反応しているように見えるが、
実は少しだけタイムラグがある。

表では、4.5V(約5V)の時、15ns(ナノ秒)のタイムラグ。
15ns=0.000000015秒。



6_19.jpg
NOT回路(74HC04)
入力0のとき5Vを出力するが、
当然なにもないところから電源を発生しているわけではなく、
IC自体の電源Vccから電源をもらっている。
入力1の時に、出力はGNDにつながっている。



18)注意点1

6_18b.jpg

Aにスイッチをつなぎ、Bに何もつながない場合、
Bは0V固定とはならず、動作不定となる。
ご動作の原因となるので、やってはならない。
厳密にいえば、Aもスイッチ切り替えの瞬間にどっちつかずの状態が生じる。


19)注意点2

ICには回路が4個入っているが、使わない線はGNDにつなぐとよい。

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零電完全理解(05) トグルスイッチ

(※ニコニコ動画「零からの電子工作」シリーズは私の作ではなく、剣菱P氏という別の方です。私は動画を見て学ぶ側です。)



今回はスイッチの話です。
いつも出鱈目に選んで買っていましたが、スイッチひとつとってもなかなか奥深く、この動画は本当にためになります。
どんどん本格的な電子工作になっていきます。



零からの電子工作 第5回 トグルスイッチ
http://www.nicovideo.jp/watch/sm12699100



復習
Q コンデンサを付ける順番は関係あるのか?

A ノイズ除去ではセラミックコンデンサのほうが活躍している。
  しかしコンデンサから目的地までの距離が遠いと、
  その間にまたノイズが発生してしまう。
  つまり、
目的地のなるべく近くに
  セラミックコンデンサ(パスコン)を置くべき。


5_1.jpg



Q コンデンサを並列ではなく直列につけるとどうなるか?
A まず、並列の意味は、低い周波数と高い周波数の両方に対応するため。
  もし直列にすると、高い成分は電解コンデンサが止め、
  低い成分はセラミックコンデンサが止めてしまう
ため、意味がなくなる。



Q レギュレーターで熱にする4Vはどれだけ熱いのか?
A 流す電流による。


  電力P=V*I

  レギュレーターの限界まで流せば触れないほど熱くなるが、
  そうでなければ暖かい程度。

5_2.jpg



Q コンデンサの耐圧は2倍も必要なのか?
A 余裕がある分には困らない。






1)トグルスイッチについて

5_3.jpg

レバーを倒すと、接点がシーソー状に動く仕組み。


2)トグルスイッチの種類

5_4.jpg

・オンと反対側のオン(オフ)の2択のもの
・オン・オフ・オンの3択のもの
・オルタネート型(スイッチを倒すとその状態が続くもの)
・モーメンタリー型(スイッチを離すともとに戻るもの)


3)スイッチの定格

5_5.jpg

たとえば、
1A 250V
3A 120V
とスイッチに書いてある場合、

5_6.jpg

250Vで1A→250
120Vで3A→360
となる。
ということは、
20Vで13A流せそうだと思うが、違う。
だいたい3A以上はムリ。
スイッチといえど抵抗を持っており、熱で金属が溶けたりする。
場合によってはスイッチがくっついてしまったりする。キケン。
つまり、オンにしたはいいが、オフにできなくなったりする。超キケン。

たとえば、
125A AC 6A
と書いてある場合。
ACは交流。



Q スイッチにとって、直流と交流がどう違うか。
A スイッチの接点同士が近付くと、スパーク(放電)が起こる。
  その時、金属の表面が溶けたりする。
  直流ではずっと電気が流れているが、
  交流では0になるポイントがある(放電が止まる)。
  つまり、交流の方がスイッチに優しい。


5_7.jpg

125A AC 6A
と書いてあるスイッチはDCでの耐性に換算すると
30V DC 3A
程度となってしまう。



4)突入電流

スイッチの定格は基本的には抵抗だけで作った回路を想定している。
回路にコンデンサが含まれると、一瞬大容量(回路の10倍から数十倍)の電流が流れることがある。
この大電流を「突入電流」という。
そのことも念頭にいれた耐圧のあるスイッチを選ぶ。


5)ランプやモーターの注意点

ランプは点灯はじめのパーツが冷たい時には抵抗が低くなり、
電流がよく流れる。
しかし、熱を持つにつれ、抵抗がどんどん高くなり、
電流は流れにくくなる。

モーターも回転を始める瞬間は、ものすごい量の電流が流れてしまうので注意。




6)Q:では、いつでも大電流用のスイッチを使えばよいのか。

A:実は、小電流用と大電流用では構造が違っている。

小電流用は、スパークで少しずつ表面が劣化して壊れる。
大電流用は、スパークが前提。むしろスパークによって接点表面がクリーニングされ、それによって延命するようにできている。
大電流用に小電流しか流さないと、逆に劣化が進むものもある。

ただし、電子工作レベルでは、スイッチ選びはアバウトでOK。



7)トグルスイッチを使って5V電源回路を作る。

5_8.jpg
ユニバーサル基板は0.54mmピッチで穴が空いている。0.54mm = 0.1インチ。

5_9.jpg

・積層セラミックコンデンサ×2
・電解コンデンサ×2
・抵抗
・LED
・3端子レギュレーター
・トグルスイッチ
・電池スナップ
・蓑虫クリップ


5_10.jpg

基盤を小さく切り、パーツを刺してみる。パーツに基盤が収まるかを確認。
パーツのだいたいの場所を覚えたら、背の小さいパーツから半田付けしていく。


8)実験:作った電源をテスターにかける。
5_11.jpg

9Vの電源で5Vの出力。トグルスイッチでON。パイロットランプもついている。


おまけ)LED用の拡散キャップを使えば、正面からの光を弱め、横からでも光が見えるようにできる。

5_12.jpg

5_13.jpg

テーマ : 自然科学
ジャンル : 学問・文化・芸術

零電完全理解(04) 3端子レギュレータ

(※ニコニコ動画「零からの電子工作」シリーズは私の作ではなく、剣菱P氏という別の方です。私は動画を見て学ぶ側です。)



これらの記事はあくまで剣菱P氏による動画を見てのメモ書きです。
ヒマをみつけたら、改めて項目別にまとめ直そうかとも思いますが、
しばらくこの方式で零電を追いかけてみようと思います。



零からの電子工作 第4回 三端子レギュレータ(前後編)
http://www.nicovideo.jp/watch/sm12680422



1)交流の話。周波数とは?

4_0.jpg
直流は、時間が経っても電圧の値が変化しないもの。
交流は、時間と共に電圧が変化するもの。


4_1.jpg
1秒間に波が往復1回で、周波数 1 Hz(ヘルツ)。
1秒間に波が往復2回で、周波数 2 Hz(ヘルツ)。



2)コンデンサーは交流を流すが、何ヘルツでも流れるのか?
3)インピーダンスとは?


インピーダンスも抵抗の一種だが、
「周波数に対して」の抵抗。



4)抵抗とコンデンサのインビーダンス

4_2.jpg
いわゆる抵抗(レジスタンス)は、
インピーダンス(Z)は周波数(f)が変化しても一定を保つ。

コンデンサの場合、
周波数(f)が大きくなるにつれ、
インピーダンス(Z)は小さくなる。



5)コンデンサのインピーダンスを式で表すと?

4_3.jpg

Z= 1 / 2π f c

つまり、周波数fが大きくなるほど、Zは0に近づく。
周波数が小さくなるほど、Zは大きくなる。
周波数が大きい=直流とすると、Zが大きくなり、電流は流さない。といえる。

しかし、これは理論上の話。



6)実際のコンデンサのインピーダンスの振る舞いは?

4_4.jpg
ある一定の値以上の周波数で、抵抗は大きくなってしまう。
原因は「コイル」が関係しているが説明は後日。



7)コンデンサの容量が小さいとどうなるか?

4_5.jpg

式で見たときのCが小さくなるので、インピーダンスは大きくなる。
たとえば、100μFに比べ、1μFの方が、インピーダンスが大きく、
高い周波数まで対応できる。
0.1μでは、数字だけ見るとインピーダンスが高いということになるが、
周波数特性が高く、より高い周波数での低インピーダンスに対応できる。

結論として、
容量の大きいコンデンサは、低周波向き、
容量の小さいコンデンサは、高周波向き。
となる。



8)電源を作る。

電子工作で一番みかけるボルトは、5V。
なので、5Vを作る。



9)可変抵抗で5Vを作る。

可変抵抗の比を、1kΩと5kΩに設定すると、
5kΩの側の電圧が5Vになる。
4_6.jpg

(計算)
電源が6V、合成した抵抗が1kΩ+5kΩで6kΩ。
電流はI=V/Rなので、1mA。
回路に等しく1mA流れるので、
5kΩの電圧は、V=IR=1mA×5kΩ=5V

これで5V電源の回路が完成。
この回路全体で、ひとつの「5V電源ユニット」と見なすことが重要。


10)この電源に1mAを流すにはどうするか?

4_7.jpg
抵抗値は、R=V/I=5/1mA=5kΩ

と計算できそうだが、この新しく設置した抵抗が電源回路全体に影響を及ぼしてしまう。



11)並列の抵抗を合成するには?

4_8.jpg
1/R=1/R1+1/R2=(R1+R2)/R1*R2
R=R1*R2/(R1+R2) = 25 / 10 = 2.5kΩ



12)分圧式

結局、5kΩの抵抗をつないで1mAを流そうとすると、
分圧式 Vout = Vin * R2 /(R1+R2)
http://ja.wikipedia.org/wiki/分圧回路
より、
6V*2.5/(1+2.5)=4.3V となってしまう。


13) 実験1:上記の確認実験。

4_9.jpg



14)抵抗などの付加をつけても5Vを維持できる電源をつくるには?

4_10.jpg
「3端子レギュレーター」を使う。
ここでは7805Aという型番。



13)3端子レギュレーターのデータシート


4_11.jpg
外形の欄、1.2.3.の番号を確認。
等価回路図は、このパーツの中にある回路図。


4_12.jpg
定格を確認。
最大入力電圧:35V
放熱板をつけることにより、最大1.5Aまで流せる。



14)3端子レギュレーターの使い方

4_13.jpg
図のように配線すると、OUTとGNDの間に5Vの電気が流れる。
ちなみにGNDは回路の基準点。簡単に言うと電池のマイナスに繋ぐ。
ただし、INとGNDの間にコンデンサを入れる。



15)なぜコンデンサを入れるか?

4_14.jpg
直流にノイズが入り、電気が交流のように振る舞うことになる。
機械が誤動作を起こすので、ノイズを抑える必要がある。
コンデンサは交流成分を流し、直流成分は流さないので、結果、ノイズを除去できる。


16)なぜコンデンサを2つ入れるか?

インピーダンス特性に応じて、高周波・低周波両方に対応できるようにするため。
4_15.jpg



17)具体的なコンデンサーの容量は?

電解コンデンサ:
電源が6Vなので、少なくとも倍の電圧に耐えられるもの。今回は16V。
静電容量は数10~100μFあればよいので、47μF。

積層セラミックコンデンサ:
容量0.1μF、耐圧50V

コンデンサのこのような使い方を「バイパスコンデンサ」(パスコン)と呼ぶ。



18)容量の大きなコンデンサを使えば効率的なのでは?

4_16.jpg
静電容量が大きくなるとコンデンサ自体も大きくなってしまう。



19)アウトにも同様にコンデンサをつける。


4_17.jpg
こちらもパスコンと同じ意味があるが、もう一つ重要な意味を持つ。



20)バックアップコンデンサ


4_18.jpg
OUTから使う電力が増えたとき、レギュレーターからの供給が足りなくなり電圧不足になることがある。
このとき、バックアップコンデンサから一時的に電力を供給できる。
バックアップコンデンサの容量も、17)と同様でよい。



21)実験:電源電圧を変えたり、抵抗をつけるとどうなるか。

4_19.jpg
電源を6V→9Vに変えても出力は5V。
出力側に抵抗を挟んでも、5Vのまま。



21)パイロットランプ

実際にこの回路を電源として使う場合には、電源の動作確認用に抵抗とLED(1mA程度流す)をつけて使う。(=パイロットランプ)
4_20.jpg

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零電完全理解(03) コンデンサ

(※ニコニコ動画「零からの電子工作」シリーズは私の作ではなく、剣菱P氏という別の方です。私は動画を見て学ぶ側です。)



今回のコンデンサ、次回のレギュレータの回の追加情報を見ることで、
電子工作の初心者にとって最大の謎パーツ「コンデンサの役割・概要」がものすごく理解できます。
ゼロタンクをほぼコンデンサなしで組み立てていたことが今となっては恐ろしいです。
なお、自分用に勝手に補足を足したりしているのは完全理解のためのご愛敬です。



零からの電子工作 第3回:コンデンサ(前後編)
http://www.nicovideo.jp/watch/sm12645659



復習1)抵抗とLEDの順番を逆にすると? → 問題なし。

復習2)その構造が一目瞭然の大きな可変抵抗で理解


3_1.jpg
左右の金属が接点、渦巻き状の棒が抵抗、中心の金具がスライドボリューム。


復習3)電流とは何か? クーロンとは何か?

3_2.jpg
電気(電荷)がパイプを通っていると見立てる。
電荷のつぶつぶの量の単位をクーロンとすると、
1秒間に1クーロンの電荷が通過する量を1アンペアとしている。
(一般的に、クーロンをQ、電流をIとする。)


復習4)電圧とは何か?

電荷を押し出す力。
電気を水にたとえるならば、高さのエネルギー。


復習5)抵抗とは何か?

パイプを細めて電荷の通る量を少なくすること。


復習6)回路の入り口の電圧が6V,出口の電圧が6Vならどうなるか?

入り口6V→出口0Vの時=6V(電気は流れる。)
入り口6V→出口4Vの時=2V(電気の流れる量が小さくなる。)
入り口6V→出口6Vの時=0V(電気は流れなくなる。)

電位差によって流れる電圧、方向は変わってくる。
ので、電池を一部逆に入れたりすると壊れるし、電源を2つ以上混ぜて扱うのも難しい。




【コンデンサ】

1)コンデンサの記号。

3_3.jpg
左が積層セラミックコンデンサ。右が電解コンデンサ。



2)コンデンサの表面の表記

3_4.jpg
電解コンデンサ:100μF(マイクロファラッド) 16Vとある。
100μF:容量
16V:耐電圧。この場合は半分の8V以下あたりで使う。

3_5.jpg
積層セラミックコンデンサ:104
10×10^4 pF(ピコファラッド)


単位について。
1m(ミリ) = 1000μ (マイクロ)
1μ     = 1000n(ナノ)
1n     = 1000p(ピコ)


※ちなみにパーツ本体に表記がないが、この104コンデンサの耐電圧は50V


3)コンデンサの極性

積層セラミックコンデンサには極性がない。
電解コンデンサはパッケージが白くなっている方の足がマイナス。
プラスは足が長い。
コンデンサを逆に繋ぐと、爆発する。



4)コンデンサの2つの役割

その1:電荷を蓄える。
その2:交流は通すが、直流は通さない。(ノイズキャンセル)



5)直流と交流。

3_6.jpg
直流は電気の方向が一定。
交流は時間と共に電気ほ方向が変化する。



6)「Q=CV」とは何か。

Q:クーロン
C:静電容量(単位ファラッド)
V:電圧

3_7.jpg
コンデンサをバケツに見立て、
バケツの底面積をC、
溜まった量の高さをVとする。
C×V=Q(電荷の量)となる。




7)直流にコンデンサを繋ぐと?

最初:6Vの電流を繋いだ時、コンデンサの電圧は0Vなので電気が溜まる。
3_8a.jpg


次:コンデンサに電気が溜まるほど、抵抗にかかる電圧が下がり、
  V=IR(抵抗は一定)により、電流も下がっていく。
3_8b.jpg


最後:コンデンサの電圧が最高に達する。
   抵抗にかかった電圧は0になり、V=IRより、流れる電流も0となる。
   そこで万事停止。



8)6V電源→抵抗(100kΩ)→コンデンサ(100μF)の順で繋ぎ、
  コンデンサの両端の電圧を測ると?

0Vから徐々に電圧が上がっていく。40秒ほどで充電完了し、電圧6V付近で止まる。



9)8)のコンデンサが充電された状態から、
  電源を外して電圧を計測するとどうなるか?



3_8c.jpg
6Vから徐々に電圧が下がっていく。40秒ほどで放電完了し、電圧0V付近で止まる。



10)8)の回路の抵抗を小さく(たとえば470Ω)にすると、どうなるか。

1秒未満で満充電される。
前回は抵抗が大きくチョロチョロと電流が流れたが、
今回は抵抗が小さいのでドバッと電流が流れた。



11)8)の回路から抵抗をなくすと、どうなるか。

結論から言うと、抵抗は不要。



12)コンデンサに抵抗が不要な理由は?

コンデンサーの中身は、絶縁体。
絶縁体の間にある誘電体が電極分離し、内側から外側の極の電荷を引きつけ、保持している。
3_9.jpg


実際は電流が流れておらず、見かけ上流れているように見えるだけ。
なので壊れない。



13)レールガンの工作でコンデンサをたくさん詰む理由は?

コンデンサーは瞬時に大電流を流せる特性があるため。



14)実験1:充電されたコンデンサー(100μF)で、LEDを光らせる。

LEDは一瞬だけ光る。



15)電気二重層コンデンサー(スーパーキャパシター)


3_10.jpg
耐圧5.5Vと低いが、容量1.0Fもある。



16)実験2:スーパーキャパシターを充電し、LEDをつける。

耐圧に合わせ電源を3Vに。(充電には抵抗不要。)
LEDに2V,10mAを流すと決めると、抵抗は100Ωとなるので、
この回路の電源を充電されたスーパーキャパシターにすると、
結果、LEDは数分持つ。

3_11.jpg

テーマ : 自然科学
ジャンル : 学問・文化・芸術

零電完全理解(02) 抵抗器

(※ニコニコ動画「零からの電子工作」シリーズは私の作ではなく、剣菱P氏という別の方です。私は動画を見て学ぶ側です。)



復習用にスクリーンショットを取っていったら思いの外まとめが大変になりました・・・
「零からの電子工作」シリーズはどんな書籍よりも分かりやすい解説映像なので、初心者の方はぜひ動画をご覧いただくことをおすすめします。



完全理解:零からの電子工作 第2回:抵抗器
http://www.nicovideo.jp/watch/sm12626354

前回の復習

Q:計算で求めた値ではなく、手持ちの近い抵抗値のものを使ったが大丈夫か。
A:計算してみると、ほぼ問題ないことが判る。

2_0.jpg


【抵抗とLEDの違い】

抵抗では電流と電圧は比例関係にあるが、
LEDでは正比例ではなく、流す電流が変わっても、電圧はある一定範囲に収まるポイントがある。
2_1.jpg


【抵抗について】

1)抵抗の記号

左が抵抗(レジスタンス)。右はインピーダンス(交流の抵抗)。
インピーダンスの語源はimpade(邪魔する)の意味で、抵抗の語源と大差ない。
2_2.jpg



2)抵抗の大きさはカラーコードで判る。

茶色 の場合、
誤差±5%を表し、
×10の0乗=10 Ω を表す。
黒    黒

2_3.jpg



3)抵抗が耐えられる消費電力

例の抵抗では1/4W。というように、製品ごとに決められている。

Wの計算式は、
W=VI。
電圧と抵抗が判っている場合には、
W= V^2 / I
となる。

実験)
Q:10Ω 1/4Wの抵抗に、12Vの電圧を流すとどうなるか。
A:定格0.25Wに対し、14.4Wとなる。結果、燃える。

2_4.jpg

2_5.jpg


4)抵抗には半固定抵抗や、可変抵抗(ボリューム)がある。

2_7.jpg
2_8.jpg


5)可変抵抗の中身は、足が3本。その繋ぎ方は?

  中央の足から出た接点が、「C」状の抵抗に接触し、両端の足から出ている。
  回転することで電気が通る抵抗の長さ(=抵抗量)が変化する。
  
2_6.jpg

2_6.jpg

補足1)可変抵抗は1番と2番だけつなぎ、3番は繋がなくても良いように思えるが、
    2番と3番を綱いておくことにより、安全対策となる。
http://www.nahitech.com/nahitafu/mame/mame1/vr23.html



5)以下、可変抵抗を実際に使ってみる。


6)半固定抵抗について。書いてある103が抵抗値。
  10×10^3=10kΩ

2_72.jpg



7)可変抵抗の記号の書き方

  上下のギザギザと真ん中の横線の3パーツを合わせて一つの可変抵抗を示す。
  可変抵抗の値は10kΩなので、上下のギザギザを合わせて10kΩになる。

2_9.jpg



補足2)可変抵抗には変化のしかたで種類がある。
    記号Aは曲線(Aカーブ)、記号Bは直線(Bカーブ)となる。直線B~ム。
http://www9.plala.or.jp/fsson/NewHP_elc/usef/usef_VRBcurb.html


8)計算すると、上記の回路では、0.6mA流れている。

9)上記回路で下のギザギザに流れる電圧は?
  V=IR = 0.006A * 5kΩ=3V

2_10.jpg


10)上記回路で、下の抵抗は全体抵抗の比率で半分なので、いきなり3Vと答えを出してもよい。

11)実験:ボリュームを回すことで、ほぼ0Vから6Vまでの電圧を取り出せていることが判る。

2_11.jpg

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プロフィール

二名川(ニナガワ)

Author:二名川(ニナガワ)
ホビーロボットをレトロゲームが発展したものと捉えて楽しく遊び倒します。
子供が夢を見ている時間帯に稼働します。

宣伝:電子出版しました。
「コンソロイド ガイドブック」
46107_CONSOLOID_GUID_FACE_200.jpg





■作成中の機体
汎用ヒト型決戦遊具 ~RX計画~
RX-7.5 ゼロタンク
RRf-0.6 ゼニィ
RXM-7.9 ゼムネス
RX-7.5R 量産型ゼロタンク
RX-7.5Fp ファミタンク仮設1号
RX-7.7 ゼロキャノン
RX-7.8 ゼログレイ
SMS-0.1 ゼロライナー
以下続く

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